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第105回定期演奏会 The 105th Subscription Concert

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※この演奏会は終了しました。

2016年度定期演奏会は、古楽/バロックと現代音楽を自由に行き来する2人のロシア人アーティストの共演で幕を開けます。2014年よりボリショイ劇場の指揮者を務めるチジェフスキーは、クエスタ・ムジカ(バロック・アンサンブル)やモスクワ・コンテンポラリー・ミュージック・アンサンブルなどの活動で知られる新進気鋭。一方、リュビーモフは、西側の現代音楽をソ連でいち早く紹介したコンテンポラリー・ミュージックのスペシャリストであると同時に、古楽のヴィルトゥオーゾとしても活躍する、現代ロシア・ピアノ界屈指の鬼才です。リュビーモフが18世紀と20世紀に書かれた協奏曲をどう弾き分けるのか、興味津々です。

林田 直樹(音楽ジャーナリスト・評論家)
 いま最も熱いロシアの古楽とモダンを結びつける、興味津々たるプログラムが実現する。リヒテルやギレリスを輩出したロシア・ピアニズムの名教師ゲンリヒ・ネイガウスの門下でありながら、異端児として1960年代から鉄のカーテンの向こう側で西側の実験音楽にいち早く取り組み、古楽の先駆者でもあった鬼才アレクセイ・リュビモフが登場、彼が最も愛する作曲家ストラヴィンスキーの「ピアノと管楽器の協奏曲」、そしてハイドンの「ピアノ協奏曲ニ長調Hob.ⅩⅧ-11」という二つの好対照な協奏曲を弾くのだ。

指揮のフィリップ・チジェフスキーは1984年モスクワ生まれ、自らのアンサンブルを率いてバロックと現代音楽の最前線で刺激的な演奏活動を繰り広げ、ボリショイ劇場でもオペラを振る気鋭の若手。プロコフィエフの「古典交響曲」に加え、パーセルの「妖精の女王」、そして「アブデラザール」(あのブリテンの「青少年のための管弦楽入門」の主題はここからとられている)からの抜粋を演奏する。

19世紀的な哀愁ばかりがロシアではない。古典とアヴァンギャルドが響き合うこうした音楽世界こそが、もうひとつの真なるロシアの顔である。こうしたセンス抜群のプログラムを組んだ東京ニューシティ管弦楽団の英断に喝采を送りたい。
曲目
プロコフィエフ:交響曲第1番ニ長調作品25「古典的交響曲」
ストラヴィンスキー:ピアノと管楽器の協奏曲
ハイドン:ピアノ協奏曲 ニ長調 作品21, Hob.ⅩⅧ-11
パーセル:歌劇「妖精の女王」および「アブデラザール」より抜粋

Prokofiev: Symphony No.1 in D major op.25 "Classical Symphony"
Stravinsky: Concerto for Piano, Winds, Double-Bass and Kettledrums
Haydn: Piano Concerto in D major op.21, Hob.ⅩⅧ-11
Purcell: Fragments of "The Fairy Queen" and "Abdelazar, or The Moor's Revenge"
出演
指揮:フィリップ・チジェフスキー
Conductor: Philipp Chizhevskiy
ピアノ:アレクセイ・リュビーモフ
Piano: Alexei Lubimov
開催日時
2016年5月21日(土) 14:00開演 (13:00開場)
チケット
S席:6,500円/A席:5,000円/B席:3,500円/C席:2,500円
※割引につきましては、事務局へお申し込みください。
公演チラシ
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